

平井 良太さん
テラスペース株式会社 / 2005年工学部電子工学科(夜間部)卒業- 目次
・ものづくりの達成感を味わった大学時代
・宇宙を舞台に新たなものを生み出す
・プロジェクトに参加することでスキルアップが可能に
・自分で手を動かして試行錯誤する経験を
ものづくりの達成感を
味わった大学時代
宇宙が舞台のアニメや映画を見て「宇宙で動く機器」に興味を持ち、目に見えないエネルギーで物が動く仕組みを学びたくて、大学では電子工学を専攻しました。千葉工業大学は1990年代から2000年代にかけて鯨生態観測衛星の研究開発・運用を行っており、当時から宇宙の領域で先端的な研究をしている大学でした。残念ながら、在学中に宇宙関連のものづくりに携わる機会はなかったのですが、電子センサーの開発に取り組む中で、ゼロからものを作り上げる達成感を味わうことができました。
宇宙を舞台に新たなものを生み出す
半導体開発関連の会社勤務などを経て、現在は宇宙ビジネスのベンチャー企業で超小型人工衛星の開発全般に携わっています。これまでの人工衛星はデータ観測を目的とするものが中心でしたが、現在はより多様な用途での開発が進められており、私が担当している「宇宙寺院」(IoT通信衛星に京都の醍醐寺の大日如来像などを搭載するプロジェクト)もその一例です。これまで存在していなかったものを生み出せる仕事には、大きなやりがいを感じます。
プロジェクトに参加することで
スキルアップが可能に
ものづくりのプロジェクトは複数の分野の専門家が協力して進めていくので、そのマネジメントをするには、全般的な知識に加えて人・資材・資金などを管理する能力が求められます。私の場合は、数多くのプロジェクトに参加して先輩の仕事を実際に見て学び、目の前の仕事を一つずつやり遂げていったことがスキルアップにつながり、宇宙で動く機器を作りたいという夢を叶えることができました。
自分で手を動かして
試行錯誤する経験を
困難に直面してもあきらめずに、地道な作業をやり遂げられる技術者になるには、自分で手を動かして試行錯誤する経験を積んでおくことが大切です。そのような経験はどの分野に進んでも生かせるものなので、学生の皆さんは「高度技術者育成プログラム」のような機会を有効活用して、ものづくりに積極的に挑戦してほしいと思います。